デンタルモニタリングとは?AIとスマホで通院の負担を減らす新しい矯正管理システムBLOG

こんにちは、東京都千代田区の矯正歯科専門医院・神保町矯正歯科クリニック院長の東野良治です。

本日は「デンタルモニタリング(Dental Monitoring)」についてお話しします。

矯正治療は装置を装着したら終わりではなく、歯が計画通りに動いているかを定期的に確認することがとても大切です。とはいえ、「毎月忙しい中で通院するのは大変」「来院と来院の間、きちんと進んでいるのか少し不安」という声もよく耳にします。そこで近年、注目されているのが「デンタルモニタリング」というシステムです。まだ国内すべての矯正歯科医院で採用されているわけではなく、新しいテクノロジーをいち早く取り入れる、ごく一部の医院が先行して導入している段階です。

*ScanBox[撮影キット]

 

▶ デンタルモニタリングとは

デンタルモニタリングは、フランスのDental Monitoring社が開発した、AI(人工知能)を活用した遠隔モニタリングシステムです。世界50カ国以上、8,000件を超える医療機関で導入され、これまでに200万人以上の患者さまがモニターされてきた実績があります(出典:Dental Monitoring社公式サイト)。日本国内では、新しい技術を積極的に取り入れている一部の矯正歯科医院が先んじて導入を始めた段階で、まだあまり多くはないのが現状です。

患者さまご自身が専用のスキャンボックスとスマートフォン用アプリを使い、ご自宅でお口の中を撮影します。撮影した画像はAIが解析し、歯の動き方や装置の状態を確認したうえで、当院のスタッフが最終チェックを行うという仕組みです。

デンタルモニタリングでは60項目以上のパラメーターを追跡できるとされ、そのうち21項目はアメリカFDAおよびヨーロッパMDRの規制において、医療機器として承認された適応症に該当します(出典:Dental Monitoring社公式サイト)。単なる「写真の記録アプリ」ではなく、矯正治療の経過観察を目的として開発された、専門性の高いシステムだとご理解いただければと思います。

図1|デンタルモニタリングの基本的な流れ

 

▶ 使い方はとてもシンプル

1. 専用アプリをダウンロードし、当院でアカウントを登録します。
2. 指定された日に、スキャンボックスを使ってお口の中を撮影します(慣れれば数分で撮影完了です)。
3. 撮影データをAIが解析し、当院のスタッフ・矯正医が内容を確認します。
4. 早ければ半日程度、遅くとも24時間以内を目安に、結果がアプリへ通知されます。

以降は、マウスピースの交換タイミングに合わせてこの流れを繰り返していただくだけです。交換日はアプリからの通知でお知らせしますので、交換忘れの心配もありません。

※撮影の頻度は、装置の種類や歯の動かし方など、症例によって異なります。詳しくは診察時に個別にご案内いたします。

 

 

▶ デンタルモニタリングでわかること

  • マウスピース(アライナー)やワイヤーがきちんと適合しているか
  • アタッチメントの脱落や位置のズレがないか
  • 歯が計画通りに動いているか
  • 歯みがきの状態や、むし歯・歯肉炎につながる汚れの有無

もしワイヤーが外れているなど、来院が必要な状態が見つかった場合は、アプリを通じてお知らせし、ご予約のうえご来院いただきます。

▶ メリット① 通院の負担を減らせる

通常、装置の状態確認は来院時にしか行えませんが、デンタルモニタリングを併用することで、ご自宅にいながら継続的に状態をチェックできます。そのぶん、これまで月1回が目安だった通院の間隔を、数ヶ月に1回程度まで広げられるケースもあります。お仕事や子育てで忙しい方、遠方や海外にお住まいの方にとって、通院の負担を大きく減らせる点は嬉しいメリットです。

ワイヤー矯正の場合は通院頻度は大きく変わりません。

 

図2|通院頻度のイメージ(治療内容により異なります)

 

 

▶ メリット② トラブルの早期発見につながる

来院と来院の間に起こる「マウスピースが浮いている」「ワイヤーが外れている」といったトラブルも、継続的なチェックがあれば早期に発見できます。問題が小さいうちに対応できるため、治療計画からの大きなズレを防ぎ、結果的に治療期間の遅れを防ぐことにもつながります。

実際に、AIがワイヤーの脱離を検出すると、次のようなメッセージが患者さまに届きます。「装着中のブラケットのクリップが開いていることが確認されました」「治療に影響が生じますので、ご来院のご予約をお取りください」といった内容です。こうしてトラブルを早めにキャッチできることが、デンタルモニタリングの大きな強みです。

 

 

▶ メリット③ 歯並びの変化が「見える化」される

アプリには撮影した写真が記録として残っていくので、治療開始時と現在の歯並びを見比べることができます。「ここまで動いている」と実感できることは、治療へのモチベーション維持にもつながると、多くの患者さまから好評をいただいています。

図3|アプリでいつでも治療の進み具合を確認できます

 

 

▶ よくある質問

患者さまから寄せられることの多いご質問をまとめました。

Q. 撮影がうまくいかないときはどうすればいいですか?

A. スマートフォンの機種によってはピントが合いにくいことがあります。レンズと歯を少し離して撮影すると、ピントが合いやすくなります。また、画像が暗くなってしまう場合は、明るい場所を選んで撮影していただくのがおすすめです。

 

Q. マウスピース矯正でもワイヤー矯正でも使えますか?

A. はい、どちらの治療でもご利用いただけます。ただし、確認するポイントは装置によって異なります。マウスピース矯正では、マウスピースが歯にきちんとフィットしているか、次のマウスピースに進んで良い状態かを中心にチェックします。一方ワイヤー矯正では、ブラケットの破損やワイヤーの脱落、変形がないかといった、装置そのもののトラブルの有無を中心に確認します。

 

Q. 撮影が難しく感じたら、どうしたらよいですか?

A. 最初はうまく撮れなくても心配いりません。ご来院の際に撮影のコツを一緒に確認しながら練習することもできますので、遠慮なくお声がけください。

 

▶ まとめ

デンタルモニタリングは、AIとスマートフォンを活用することで、通院の負担を減らしながら、これまで以上にきめ細かく歯の動きを見守ることができる仕組みです。当院では患者さまに、この仕組みを「AI見守り」という言葉でご説明することがあります。診察室でお会いできない期間も、AIと当院のスタッフが二人三脚でお口の中を見守り続けている、そんなイメージを持っていただければと思います。

「忙しくて通院の負担が大きい」「来院と来院の間、きちんと進んでいるか誰にも見てもらえていないようで不安」という方は、この「AI見守り」がその不安を和らげる手段のひとつになるかもしれません。ぜひ一度ご相談ください。

 

歯並びでお悩みの方は是非ご相談ください

院長:東野 良治

歯学博士・矯正歯科専門医である東野良治院長が対応いたします。些細なことでも構いません。お気軽にご相談ください。

電話:03-5577-6475

メール:こちらから

住所:
〒101-0051
東京都千代田区神田神保町1-10-1 IVYビル3F
神保町駅A5出口出てすぐ

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投稿日:2026年8月12日  カテゴリー:インビザライン, 大人の矯正治療, 子どもの矯正治療, 歯並び・かみ合わせ・矯正治療, 裏側矯正(舌側矯正)

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