かつて、難しかった開咬治療!


こんにちは、東京都千代田区の矯正歯科専門医院・神保町矯正歯科クリニック院長の東野良治です。

 

今日は「開咬(かいこう)治療」をテーマにお話しいたします。

 

まず開咬とは「垂直的咬合関係異常の一種で、数歯にわたって低位歯があり、中心咬合位に上下顎の歯の間に空隙のある状態」をいう。(*新常用歯科辞典第3版より)

 

簡単に言うと、前歯がかみ合っていない状態のことです。

 

↑典型的な開咬症例の写真です。

 

開咬症例はかつて難症例といわれ、それ相応の技術と経験が必要とされてきました。

 

しかし近年、歯科矯正用アンカースクリュー(インプラント矯正、TAD)インビザラインMFT(口腔筋機能療法)といった装置・方法により、治療難度が下がった症例といわれています。

(*「インビザライン」とは「マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置」の1つです。)

 

それでは、まず開咬の成り立ちからみていきましょう。

 

 

 

▶舌が原因?!!!

開咬は2つの要因から成ります。

・骨格型不正要因(遺伝要因)

・機能型不正要因(環境要因)

 

骨格型不正要因とは遺伝による要因で、生まれ持った骨格の特徴です。

 

これが、顕著な場合は一般的な矯正治療では完治できず、外科矯正が必要となります。

 

しかし、開咬のほとんどは骨格型不正要因ではなく、機能型不正要因であると言われています。

 

機能型不正要因とは「指しゃぶり」・「舌突出癖」といった外的な要因です。(環境要因)

 

これが長期間かつ持続的に起こると開咬が生じるのです。

 

それでは開咬は何が難しいのでしょうか?

 

 

 

▶難点①)治療自体が難しい!!

まず、開咬はその治療自体が難しいとされています。

 

開咬は以下のどちらかの歯の移動により改善されます。

①臼歯の圧下(臼歯を沈ませる移動)

②前歯の挺出(前歯を出してくる移動)

 

臼歯の圧下を行うべきか?、前歯の挺出を行うべきか?は症例により異なります。

(臼歯の圧下と前歯の挺出を同時に行う場合もあります。)

 

正しい診断が必要といえるでしょう。

 

①と②の歯牙移動で難しいとされるのが、①臼歯の圧下です。

 

従来の方法(ワイヤー矯正)ではこれが難しいとされていました。

 

しかし、2012年に薬事承認された「歯科矯正用アンカースクリュー」を使用することで、臼歯の圧下を比較的簡単に行うことができるようになりました。

 

また、2006年より日本に導入された「インビザライン」も開咬症例に効果的であるということが徐々にわかってきました。

 

これらの新しい装置の登場により開咬の治療方法は飛躍的に向上しました。

 

とはいえ、開咬治療が簡単ということではありませんのでご注意ください。

 

 

 

▶難点②)長期安定が難しい!!

開咬の原因のところで少し触れましたが、歯並びがきれいに治ったとしても、長年体に染みついた舌癖などの環境要因は解決していません。

 

環境要因が残った状態では、歯は元の位置に戻ってしまいます。

 

開咬の長期安定が難しいのは、他の症例と比べてこの環境要因が非常に強いからです。

 

そのため、開咬症例で通常の矯正治療と同じくらい重要なことが、環境要因に対するアプローチです。

 

その方法がMFTです。

 

MFTは口腔筋機能療法と呼ばれるトレーニングです。

 

これ自体、新しい画期的な方法ではありません。

 

しかし、開咬治療の長期安定性を考えると、「MFTが必要となる多くの場面に遭遇する」ということに、異議のある専門家はいないと思います。

 

本院では日本で最もオーソドックスかつpopularなZickefoose先生のプログラムに基づいて指導を行っています。

 

MFTが最も効果的な時期は小児期です。

 

年齢が上がるにつれて、体に染みついた癖が抜けにくく、MFTによる最大限の効果が得にくいとされています。

 

また、日々の生活が忙しい成人の方はMFTのトレーニング時間を確保するのがなかなか難しいようです。

 

やる気と根気が必要となりますので、ご興味のある方は担当医に相談されるとよいでしょう。

(本院では矯正治療の一環としてMFTを行っています。MFT単独指導は行っていませんのでご注意ください。)

 

それでは、いよいよ治療経過を見ていきましょう。

 

 

 

▶インビザライン単独で治療を行った成人症例をご覧ください。

(治療前)

 

 

(3か月後)

 

 

(治療後)

 

 

上記症例のスライドショーをご覧ください。

 

 

 

理想的な咬合になりました。

 

 

 

▶まとめ

前歯でモノが噛めない開咬は、通常の矯正治療とMFTの双方的治療アプローチをとることが最適とされています。

 

また、様々な矯正装置の登場により、以前と比べて治療難度が大幅に下がったと言えるでしょう。

 

矯正治療の目的は様々ありますが、より機能的で歯列が長期安定することを念頭に置いた診断を立てる必要があるといえます。

 

新しい装置(治療)が必ずしも良いとは限りませんが、本院では開咬症例に対して「歯科矯正用アンカースクリュー」や「インビザライン」といった新しい装置の利用を前提に治療を考案するのが最適だと考えています。

 

また、これらの治療と合わせてMFTを行うことが、歯列の長期安定性のカギを握ることになるでしょう。

 

 

 

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