こんにちは、東京都千代田区の矯正歯科専門医院・神保町矯正歯科クリニック院長の東野良治です。
前ブログの続きです。
「インビザライン・ティーン」についてです。
*「インビザライン」とは「マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置」の1つです。
インビザライン・ティーンは2011年5月にリリースされた10代(中学生・高校生)用のインビザラインです。
マウスピース(アライナー)の枚数に制限がないという点では、インビザライン・フルと変わりがありません。
違いは、中高生特有の事情を考慮した機能が追加されている点です。
①萌出タブ、萌出スペースを考慮
②コンプライアンス・インジケータを設置
➂アライナーの破損・紛失への対応
①萌出タブ、萌出スペースを考慮
歯の交換時期には個人差があるため、中学生・高校生であっても永久歯列が完成していないこともあります。
そのため、完全萌出していない第二または第三大臼歯の近心咬頭面に「萌出タブ」を設定することができ、歯牙の過剰萌出を防げます。
また、犬歯・小臼歯が未萌出または萌出途中の場合、その歯が自然に萌出できるように「萌出スペース」を確保したアライナーの作製が可能です。
自然萌出に対応するスペースを確保したアライナーの作製が可能です。
②コンプライアンス・インジケータを設置
インビザライン治療の成否はアライナー装着時間により決まります。
インビザライン・ティーンには唾液による使用状況チェックが可能なコンプライアンス・インジケータが設置されているので、インジケーターの色を見ることで個々の患者さんにとっての適切な装着時間が守られているかどうかがわかります。
勉強に部活にと忙しく不規則な生活を送ることも多い中学生・高校生の患者さんの場合、このような指標を利用して、歯の動きの評価に役立てることも有効な方法です。
(*もちろん、装着時間が極端に少なければ歯は適切に動きません!!)
➂アライナーの破損・紛失への対応
大人と比べるとどうしても、物をなくしやすい傾向があるようです。
そのため、インビザライン・ティーンにはそれに対応したシステムが組み込まれています。
具体的には治療期間中、6個(片顎6個または両顎3セット)の交換アライナーが含まれているのです。
②と➂はどちらかと言うと、中高生の患者様ご本人というより、保護者の方々にとって安心なオプションかもしれませんね。
「うちの子はちゃんとマウスピースを管理できるだろうか?」というご両親の心配に対応した特徴ということができます。