IPR~歯と歯の間にスペース(隙間)を作る方法の1つ~


こんにちは、東京都千代田区の矯正歯科専門医院・神保町矯正歯科クリニック院長の東野良治です。044-09-c1

 

本日は、歯と歯の間にスペース(隙間)を作る方法の1つ「IPR」についてお話します。

(他の方法についてはこちらをご覧ください。サルのクリック 足りないスペース(隙間)の作り方:5パターン

 

まず、「IPR」とは「InterProximal Reduction」の略で「アイピーアール」と呼びます。

 

簡単に言うと、「歯と歯の間にヤスリをかける処置」です。

 

もちろん、歯の健康・寿命に問題のない安全な範囲内でです。

 

ほぼ同義の意味として

・Interproximal Enamel Reduction

・Enameloplasty

・Odontolplasty

・Stripping

・Slenderizing

という言葉が使われます。

 

かつて私が教育を受けた医療機関では主に「IPR;アイピーアール」or「Stripping;ストリッピング」と呼んでいました。

 

それではこのIPRはどのような目的で用いるのかを見ていきましょう。kaeru08.gif

 

 

 

IPRの目的は主に3つです。

①スペース(隙間)を作ること

②歯間乳頭の形成

➂歯列の長期安定

 

 

*25-108A_1スペース(隙間)を作ること

本ブログのテーマでもあります。

 

叢生(歯がガタガタ)上顎前突(出っ歯)反対咬合(受け口)、開咬などの改善のため、新たにスペースが必要な場合があります。

 

この時、一つの手段としてIPRを行うのです。

 

用いる道具は、

orthofile

「Intensive Auto-Stripper」です。

 

それでは、実際にIPRを行っている様子を見ていきましょう。

*jo_027A

用いる動画は手動タイプですが、本院ではハンドピースタイプ(上の写真のもの)を使用しています。

 

 

このIPRは歯の一番硬いエナメル質の一部を削っています。

(イラスト) 歯の構造 - コピー

 

もちろん、歯の健康・寿命に問題ない範囲内です。

 

むし歯になりやすくなるということもありません。

(文献;Caries risk after interproximal enamel reduction. AJODO 2006 Jul;130(1):26-30

 

 

*25-108A_2歯間乳頭の形成

歯間乳頭とは下の写真の赤丸の部分を指します。

ブラックトライアングルの対処法5

 

ブラックトライアングルの対処法6

 

 

最適な歯間乳頭は、contact(歯と歯の接触点)から歯槽骨頂(歯を支える骨の先端)までの距離が5㎜以下の場合に獲得できるとされています。

(文献;The effect of the distance from the contact point to the crest of bone on the presence or absence of the interproximal dental papilla. J Periodontol. 1992 Dec;63(12):995-6.

 

矯正治療で関係するのは、ブラックトライアングル(black triangle)の解消に関してです。

 

IPRを行うことにより、ブラックトライアングルが消失している写真をご覧ください。

ブラックトライアングルの対処法1

ブラックトライアングルの対処法2

赤丸の部分がブラックトライアングルです。

ブラックトライアングルの対処法3

ブラックトライアングルの対処法4

ブラックトライアングルの対処法5

 

 

*25-108A_3歯列の長期安定

矯正治療後、歯列は長期安定することが望ましいということに異論はないと思います。

 

歯列が長期安定することを目的とし、戦略的にIPRを行うこともあるのです。

 

これは歯の形態が歯列の長期安定に関係しているということです。

 

文献的には賛否両論ありますが、私の個人的見解としては関係ありだと考えています。

(参考文献:An index for assessing tooth shape deviations as applied to the mandibular incisors.Am J Orthod. 1972 Apr;61(4):384-401.

(参考文献:Correlation between mandibular incisor crown morphologic index and postretention stability.Am J Orthod Dentofacial Orthop. 2006 Apr;129(4):559-61.)

 

 

 

まとめ

矯正治療プランにしばしば組み込まれるIPR。

(すべての症例に行うわけではありません。むしろ、少数の症例にしか行いません。)

 

ともすれば、「怖い」「痛い」というイメージをもたれやすい処置ですが、IPRは簡便で痛くも痒くもないのが実際のところです。(振動はあります。)

 

もちろん、不可逆的な方法となるため、必要な場合に必要な量のみ行います。

 

IPRを適切に適用すれば、「治療期間の短縮」、「矯正治療可能範囲の拡大」といったメリットを享受できます。

 

いかがでしょうか?

 

このブログによって、皆様が安心してIPRを受けていただける手助けになればと思います。

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