インビザラインG7BLOG

こんにちは、東京都千代田区の矯正歯科専門医院・神保町矯正歯科クリニック院長の東野良治です。

 

今回は「インビザラインG7」機能の紹介を行います。

(*「インビザライン」とは「マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置」の1つです。)

 

インビザラインG6の発表から早1年、インビザラインG7が2016年10月にリリースされました。

(最新の追加機能です。2016年11月の時点で)

 

インビザラインG7では「さらなるアタッチメントの進化とSmartStageテクノロジーの向上」がなされました。

(*SmartStageテクノロジーとは、400万症例に及ぶ過去のデータ分析を用いて開発された独自アルゴリズムのことを指します。これにより、歯の移動実現性の高い治療計画を作成することが可能となります。)

 

「インビザラインG7」による臨床結果の向上点は以下のものになります。

①上顎側切歯のコントロールの向上

②小臼歯のルートコントロールを最適化

➂望まない大臼歯離開を防ぐSmartStageの構築

 

 

 

▶①上顎側切歯のコントロールの向上

インビザランの進化はアタッチメントの進化と切っても切れない関係にあります。

 

これまで上顎側切歯は前歯の中で最も予測実現性の低い歯でした。

(*予測実現性が低い=予測通り動かない)

(*上顎側切歯=上の真ん中から2番目の歯)

 

理由としては、その大きさと位置によると考えられています。

 

上顎側切歯は前歯の中では小さく、また中切歯と犬歯といった大きな歯に囲まれているという特徴があります。

 

サイズが小さいということは、アライナーにより覆われる総面積が小さいということです。

 

これは歯を移動させるために不利になると考えられます。

 

また、大きな歯に挟まれることにより印象採得時やアライナー製作時にも不利になると考えられます。(*ただし、3Dスキャナー「iTero」を使用すると印象採得時の問題は回避できます。)

 

これらの不利な点を補うべく考えられたのが、予測実現性が低かった動きに対して開発された上顎側切歯最適アタッチメントです。

 

これまで様々な工夫を用いることにより側切歯の動きをフォローしてきましたが、インビザラインG7に期待するところ大です。

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▶②小臼歯のルートコントロールを最適化

インビザラインには多くの弱点が存在します。

 

その1つがルートコントロール(歯根のコントロール)です。

(*ルートコントロールとは歯の根っこの位置を思い通りに移動させることです。)

 

インビザラインで用いるアライナーは柔らかい素材です。

 

ワイヤー矯正で用いるニッケルチタンワイヤーも柔らかいという特徴を持ち合わせていますが、全く違う特性です。

 

インビザラインの素材特性は歯の根っこを積極的に移動させることに向いていないといってよいでしょう。

 

その弱点を補うために開発されたのが、小臼歯ルートコントロール用のアタッチメントとSmartStageテクノロジーによるステージングです。

 

上記を簡単にいうと、次のようになります。

①歯の根っこをうまくコントロールできるようなアタッチメントが新たに開発されました。

②これまでの400万症例を分析することによって得られた知見(SmartStageテクノロジー)を活用し新しい歯の移動様式が組み込まれました。

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▶➂望まない大臼歯離開を防ぐSmartStageの構築

インビザラインによる矯正治療では、ワイヤー矯正とは違う予期せぬ歯の動きをすることがあります。

 

その1つが大臼歯離開です。

 

大臼歯離開とは奥歯が浮いて噛めない状況が生じるということです。

 

発生原因はいくつかありますが、これまで大臼歯離開が生じた症例に対してはその原因に基づいて対策を行っていました。(もしくは、クリンチェック作成時に予防策を打つ。)

 

今回のインビザラインG7では過去のデータを活用し、大臼歯離開を未然に防ぐ歯の移動様式が組み込まれます。(SmartStageテクノロジーによるステージング)

 

どの程度達成できているかは未知数ですが、良い結果を期待したいところです。

 

 

 

▶インビザラインの進化とは

基本的にインビザラインの進化は3つしかありません。

 

すなわち、①アライナーの素材、②アタッチメントの改良、③最適な歯の移動を実現するクリンチェックの作成(SmartStageテクノロジーによるステージング)です。

 

1つ目のアライナー素材は、2014年に新素材スマートトラックに変更がなされたばかりで、さらなる新素材の開発はもうしばらく先になるでしょう。

 

2つ目のアタッチメントは、今後も新しい最適アタッチメントの開発はなされることでしょう。

 

これは毎年進化する可能性がありますね。

 

しかし、データベースからコンピューターが設置を判断する最適アタッチメントの進化だけでは不十分です。

 

我々矯正医が、どのようなアタッチメントをどこに設置するかの判断をすることが今後も必要でしょう。

 

3つ目の最適な歯の移動を実現するクリンチェック作成(治療シミュレーション)に関しても、アタッチメントと同様です。

 

400万症例のデータ蓄積をベースとしたコンピューターの判断によるSmartStageテクノロジーはさらに発展することでしょう。

 

しかし、これに関してもアタッチメントの設置以上に、まだまだ矯正医の経験によるところが大きいのが実情です。

 

まだ見ぬ未来のことはわかりませんが、テクノロジーの進化により治療結果がさらに向上すれば良いと思います。

 

 

 

▶まとめ

最新テクノロジーと矯正医の英知を集めたとしても、インビザライン単独でフォローできる症例の範囲はワイヤー矯正と比べると限定的です。(2016年11月時点)

 

インビザライン単独で適応可能症例であったとしても、残念ながらどこかで治療プランが頓挫する可能性は秘めています。

 

日本矯正歯科学会も安易なアライナー治療の適用に関して注意喚起しているように、インビザラインを使用する際には少なくとも従来のワイヤー矯正などでフォロー出来うる知識と経験と技術を有していることが必要だと思います。

 

インビザラインG7に対する期待はもちろんですが、最新テクノロジーに溺れることなく各々の症例に向き合っていきたいと思います。

 

 

 

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院長:東野 良治

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投稿日:2016年11月11日  カテゴリー:インビザライン, 歯並び・かみ合わせ・矯正治療

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